なかじまネタバレ編2回目。
今回は『必然性』について。
それでは以下ネタバレです。
まずこのゲームのシナリオのメインは美都子シナリオだ、
ということを念頭においてください。今更ですが。
前回書いたように、このゲームは独特なシナリオの構造を持っています。
なんでこのような構造をとったのかと考えると、
美都子のシナリオに説得力を持たせるため、
とするのが妥当だと思います。
いくら実年齢より大人びているとはいえ、
15才の少女が最終的に麻実から主人公を奪い取ったり、
1年ぶりに戻った母親の反対を跳ね除けるような
激しい恋愛をするのはさすがに無理があるでしょう。
そこを解決するために各ヒロインの導入のシナリオを
美都子シナリオにも組み込み時間的な余裕を持たせ、
その中で主人公や美都子自身を成長させることで解決したわけです。
ここに、美都子以外のシナリオに必然性が出てきます。
つまりただそこにあるわけでなく、
美都子シナリオを成立させるため必要だから、
意味があってそこに存在しているのです。
このような『必然性を持たせる』(=一部に全体への意味を持たせる)
というのはシナリオのいたるところで注意が払われています。
一見意味なさげな隣人たちの特技も最後のオチで使われますし。
前回も書きましたが、ここまで気を使っているゲームは珍しいと思います。
後から考えたとき全てに筋が通るっていうのは
すごく気持ちのいいことですよね。
まぁこれに気を使った例にはいつ空もあるんですが、
これの場合逆に嫌味っぽくなってしまってるので
そう感じさせないさじ加減もうまいですね。
今回はこの辺で。

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