2007/12/01

なかじま 2

さて、世界でいちばんNGな恋の感想上げます。(ネタバレ無しで)

まずシナリオについて。
導入部のあらすじとしては、
ある冬の日、三十路近くでバツイチ、さらに無職なダメ主人公である理が、
美都子の母親の穂香に一目ぼれする。
その後理は穂香にプロポーズをしに
彼女が管理人を務めるアパートへ訪れるが、
すでに穂香は他の男と恋に落ちて駆け落ちした後であり、
代わりにまだ中学3年(おそらくはw)の美都子と出会う。
そしてダメ男と少女の物語が始まる。
って感じですかね。
この後理の再就職した職場の同僚である夏夜や美都子の担任で元妻の麻実、
隣人でお金持ちのお姉さんな姫緒などと出会い、
彼女たちを巻き込みながら物語は展開していきます。

さてはじめに良かったところから。
まずは爽快なカタルシスと巧妙に張られた伏線でしょう。
姫緒シナリオや美都子シナリオでは、
大企業の圧力とかあるいは親の反対といった障害を、
時に真正面から、時に意外な方向から突き崩していく様は非常に爽快でした。
同じように、さりげなく張られた伏線に気付かされたときの
やられた!って感じの気持ちよさもすごかったです。
この辺は本当に丸戸史明の本領発揮って感じですね。
今まで見てきた丸戸さんの作品全てで何かしら味わえる感覚なんですが、
毎回パワーアップしてる気がします。
次は軽快な会話文とネタです。
これも丸戸さんの作品がもともと持っている魅力ですね。
特にネタは序盤が圧巻でした。かなりの量のネタが仕込まれてます。
(これは体験版の影響かな?)
またその選び方やタイミングも絶妙でかなり笑わせてもらいました。
物語が進むとネタはほぼなくなるんですが、
そのかわりたまに入る自己作品ネタが光ります。
なんかこう書くといつも同じでマンネリな感じがしますが、
作品毎に見せ方が変わりますし、
カタルシスなんかは物語の根源的な面白さのひとつだと思うんで
飽きることはないですね。
他にシナリオ全体の構成とか
キャラ同士の駆け引きとかも面白いと思ったんですが、
ネタバレくさいのでまた別のところで。

次に悪かったところですが……特にないんですよねぇ。苦笑
展開が心情や状況に対してちゃんと筋が通ったものですし。
主人公の鉄人的能力なんかはありますが、そこはそれ。
強いてあげると一週目にトコや
麻実を選んだ場合のプレイ時間の長さでしょうか。
この場合ゲーム内での期間が1年間になり、
一周の実プレイ時間も10時間程度になります。
今時一周10時間を越えるようなゲームも普通になってきてますし、
中弛みも感じないんですが、
中盤からトコの恋の行方にずっとハラハラさせられて非常に疲れるので。苦笑

最後に推奨攻略順ですが、美都子、夏夜、姫緒、麻実の順で。
上でプレイ時間について書いてますが、
それでも最初にやってしまった方が話を理解しやすいと思います。


では、シナリオの次に絵や音楽、演出についてですが……。
特に書くことはないですね。苦笑
シナリオを邪魔しないように無難にまとめられてるって感じです。
ただ演出に関してはパルフェやこんにゃくに比べて落ちるかな……。
これにはADVエンジンの違いもあって仕方ないっちゃ仕方ないことですが。


そして最後に個人評価ですが、A+で。
いかんせんゲーム全体のバランスがシナリオに寄ってる感はありますが、
ここまで力技で引き込んでくれるなら十分でしょう。やらなきゃ絶対損です。


さて次はネタバレ版ですが……どれくらいかかるかなぁ。汗

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