2007/12/04

なかじま 3

さてNG、ネタバレ編の1回目は選択肢についてです。
このゲームの選択肢にはしっかりと意味づけられている物があって
印象的だったので。
では以下ネタバレになるので嫌な人は読み飛ばしてください。



まず選択肢の前にちょっとシナリオの構造の話。
このシナリオの特徴的なところはいわゆる『共通ルート』が存在しないことです。
まず主人公と美都子が友達として
対等な立場で接するようになるまでの全体としての導入部、
次に夏夜編、姫緒編、麻実と美都子編と
それぞれのキャラのシナリオの導入部が平行せず、
各導入部でそのキャラのシナリオへ分岐しなければ次のものへ進む、
という形です。
ちょうどそれぞれが座布団のように積み重なっているようなイメージ。

ここから選択肢の話です。
各キャラの導入部の選択肢でそれぞれのシナリオへ分岐していくわけですが、
夏夜と姫緒の最終的な選択肢が『そのキャラと美都子のどちらを選ぶのか』、
というものになっています。
またこの選択肢はそこまでで美都子を優先した選択肢を選んでくると出てきません。
つまり保護者である(あるいはなろうとしている)
主人公にとって一番大事なのは美都子であるものの、
それと『同等』な存在にそのキャラクターがなった、
(決して美都子を超えているわけではない)
ということを選択肢を出すことで明示しているわけです。
超えているのなら選択肢を出さずに分岐させればいいのですから。
麻実と美都子の場合は『美都子の恋を受け入れるのか』、
という選択肢に変化しますが、この場合も同様に
麻実がそれをためらわせるだけの存在になった、ということを示します。

主人公は美都子が一番大事っていうのは、
シナリオ全編を通して貫かれていることです。
そこから見るとこの選択肢は当然のことなんですが、
こういう何気ないところにまで気を使っているのは
珍しいんじゃないかと思います。


さて、つぎはシナリオの構造について考えたことを書こうかな。
いつあがるかわかりませんが。汗

追記:
なかじまに関しては、
自分の中で違和感が出てきた部分は随時書き直していきます。
特に表記はしておきませんが、見直したときに変わっていたら、
そういうことなんだと思っていただければ幸いです。

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